俺は河原の
枯れすすき
おなじお前も
枯れすすき
どうせ二人は
この世では
花の咲かない
枯れすすき
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おれはかわらの
かれすすき
おなじおまえも
かれすすき
どうせふたりは
このよでは
はなのさかない
かれすすき
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死ぬも生きるも
ねえお前
水の流れに
何かわろ
俺も お前も
利根川の
船の船頭で
暮らそうよ
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しぬもいきるも
ねえおまえ
みずのながれに
なにかわろ
おれも おまえも
とねがわの
ふねのせんどうで
くらそうよ
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枯れた真菰に
照らしてる
潮来出島の お月さん
わたしゃこれから
利根川の
船の船頭(でじま)で
暮らすのよ
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かれたまこもに
てらしてる
いたこでじまの おつきさん
わたしゃこれから
とねがわの
ふねのせんどうで
くらすのよ
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なぜに冷たい
吹く風が
枯れたすすきの
二人ゆえ
熱い涙の
出たときは
汲んでおくれよ
お月さん
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なぜにつめたい
ふくかぜが
かれたすすきの
ふたりゆえ
あついなみだの
でたときは
くんでおくれよ
おつきさん
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どうせ二人は
この世では
花の咲かない
枯れすすき
水を枕に
利根川の
船の船頭で
暮らそうよ
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どうせふたりは
このよでは
はなのさかない
かれすすき
みずをまくらに
とねがわの
ふねのせんどうで
くらそうよ
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