唱歌「いなかの四季」の楽譜や歌詞とmidiやmp3試聴と無料ダウンロード

	いなかの四季いなかのしき
	日本曲文部省唱歌詞堀沢周安

	「いなかの四季」は、「道をはさんで畠一面に」という歌詞の作曲者不明の曲です。作詞は、堀沢周安です。もともとは、「ゐなかの四季」というタイトルだったようです。歌詞も発表当初からは一部、改変されているようです。また本来は漢字でかくところに平仮名が使用されていたりと、すこし意味が取りづらくなっています。
	日本の農家の様子を１番から４番まで、春夏秋冬の順に歌っている歌です。思うに、子供たちに農家でのコメ作りの過程や蚕の養殖などの仕事を教えるための歌ではないかという気がします。
	現在ではあなり使われなくなった言葉がでてきます。蚕は孵化した時期によって、春蚕、夏蚕、秋蚕があり、春蚕は量と質で他の２つに勝ります。菅笠は農作業のときにかぶるスゲの葉で編んだ笠のことです。二百十日は、9月1日頃のことで、農作物に甚大な被害を与える台風が多く、厄日として戒める習慣がありました。二百十日のように特定の日を立春から数えた日数で言うことがあり、たとえば「茶摘み」の歌詞にある八十八夜は５月２日ごろのことです。「なます」は動詞ではなく、名詞で刻んだ食材を生のまま酢であえた料理のことです。「たなのもちひく」は「棚の餅ひく」です。

道をはさんで畠一面に麦はほが出る菜は花盛り眠る蝶々とび立つひばり吹くや春風たもとも軽くあちらこちらに桑つむおとめ日まし日ましに春蚕も太る	みちをはさんではたいちめんにむぎはほがでるなははなざかりねむるちょうちょうとびたつひばりふくやはるかぜたもともかるくあちらこちらにくわつむおとめひましひましにはるごもふとる
並ぶ菅笠涼しいこえで歌いながらにうえ行くさなえ永い夏の日いつしか暮れて植える手先に月かげ動く帰る道々あと見かえれば葉末葉末に夜つゆが光る	ならぶすげがさすずしいこえでうたいながらにうえゆくさなえながいなつの日いつしかくれてうえるてさきにつきかげうごくかえるみちみちあとみかえればはずえはずえによつゆがひかる
二百十日も事なくすんで村の祭のたいこがひびく稲は実がいる日よりはつづく刈ってひろげて日にかわかして米にこなして俵につめて家内そろって笑顔に笑顔	にひゃくとおかもことなくすんでむらのまつりのたいこがひびくいねはみがいるひよりはつづくかってひろげてひにかわかしてこめにこなしてたわらにつめてかないそろってえがおにえがお
松を火に焚くいろりのそばで夜はよもやま話がはずむ母がてぎわの大根なますこれがいなかの年こしざかなたなのもちひくねずみの音もふけてのきばに雪降積る	まつをひにたくいろりのそばでよはよもやまはなしがはずむははがてぎわのだいこんなますこれがいなかのとしこしざかなたなのもちひくねずみのおともふけてのきばにゆきふりつもる

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